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UAゼンセン重点課題

産業政策

薬価・材料制度の抜本的見直しや医療DXの推進およびヘルスリテラシーの強化

革新的な医薬品・医療機器等を生み出し、確実な安定供給が実現できるよう、中間年改定の廃止を含め薬価・保険医療材料制度を抜本的に見直すとともに、医薬品流通改善ガイドラインの実効性確保を通じて早急な改善対策を講じる。

また、薬価・材料引き下げに依存した医療費削減策を改め、医療DXや医療技術、医療提供体制等の変化を踏まえたメリハリのある診療報酬本体の見直しを推進するとともに、負担の在り方を含めた持続可能な社会保障制度構築に向けて国民的な議論を喚起する。

さらには国民の健康寿命の延伸に向けて、国民一人一人のヘルスリテラシーを強化し、自らの健康は自ら守るというセルフケアの意識を醸成し、健康増進に向けた行動変容を促す。また、スイッチOTCの推進による環境整備を進めるとともに適切なセルフメディケーションにもつなげる。

<背景説明>

コロナ禍で我が国は、新型コロナウイルスの治療薬やワクチンを海外からの輸入に依存し、かつあたり前であった医薬品や医療機器等の安定供給をも損なうなど、国民の期待を大きく裏切り、イノベーション創出国の地位も失いかねない岐路に立たされた。生命関連産業として、また日本経済をけん引する基幹産業として、さまざまな変革が求められており、とりわけ中間年改定をはじめとする引き下げに偏った薬価制度の見直しが求められている。

一方、世界に先駆けて超高齢社会が進展する我が国は、将来にわたって社会保障費の増大とそれにともなう社会保険料の上昇が見込まれており、医療の質(高度な医療体制の確保やイノベーティブな医薬品へのアクセス)を確保しつつ、医療費の適正化を推進することが求められている。具体的には、電子処方箋や電子カルテ情報の共有を通じた多剤・重複投与の削減等、処方や診療の効率化、適正化を推進するとともに、あるべき医療提供体制の実現を通じたメリハリのある診療報酬改定を実現するなど、薬価引き下げに依存した医療費適正化の見直しを進めるべきである。

さらには、国民の健康寿命の延伸等を通じた医療費適正化の観点からは、国民一人一人のヘルスリテラシーの強化を通じて自らの健康は自ら維持、管理するというセルフケアの意識を喚起し、行動変容を促すことが求められている。具体的には、手洗い、感染流行時等のマスク着用といった感染予防の基本、セルフメディケーション、ワクチン・予防接種に関する基本知識、さらには負担と給付に代表される社会保障の仕組みまで、国民が正確な知識に基づき、正しい判断と行動がとれるよう、平時からの教育や啓発の強化を進めるべきである。